チニに恋して

女優ハ・ジウォンさんの応援ブログです。

映画『担保』カン・テギュ監督が本音で語るロングインタビュー記事をご紹介します!

昨日時点で累計観客動員数が135万人を超えた映画「担保」ですが、カン・デギュ監督が本音で語るロングインタビュー記事が上がってましたのでご紹介して置きます。

[ホン・ジョンソンの監督探求⑨]韓国式是枝裕和が必要な理由、カン・デギュ

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濃い母性愛を描いた映画「ハーモニー」でホン・ジョンヘ(キム・ユンジン)とキム・ムンオク(ナ・ムニ)は他人だったが、家族と同じくらい深い仲になった。二人は10年後、映画「担保」で母と娘の間柄で登場するが、元々そうだったように母娘というのは全く不慣れではない。

暖かい父性愛を描いた映画「担保」でパク・トゥソク(ソン・ドンイル)は、債権者の娘スンイ(幼い時期パク・ソイ、ハ・ジウォン)を最初は担保のように引き受けたが、直ぐに娘として養子縁組して家族になる。元士と兵士として初めて出会ったチョンベ(キム・ヒウォン)とも既に兄と弟のように過ごしていてスンイが合流して二代が一緒に暮らす「家族」になった。

2つの作品は、すべて監督カン・デギュがシナリオを脚色して映画を演出した。母性愛と父性愛、家族の情を扱った点も似たような結果であるが、家族ではない人々が家族になる姿を通じて家族を家族にさせる何か、「家族とは何か」に対する探索を続けている。

カン・デギュ監督は映画「あいつはカッコよかった」(2004年)、「刑事:Duelist」(2005年)、「初恋」(2008年)、「海雲台」(2009)で演出部、助演出、助監督の役割をして映画演出の実在を身につけたカン・デギュ監督は、2010年の「ハーモニー」を演出して興行と話題性で成功した。監督としてデビューを飾った後にも、映画「ヒマラヤ」(2015)と「共助」(2016)を脚色し、今回第二の演出作「担保」(監督カン・デギュ、製作JKフィルム、配給CJエンターテイメント)を世に出した。新型コロナウイルス感染症-19という興行に途方もない悪材料に見舞われた状況でも、133万人の観客を泣かせ損益分岐点170万に向かって着実に歩いている。

「映画「ハーモニー」と、一度やってみた母性、もう一度やったら上手く出来ると思ったんです。他人ではあるが父に関する話、父になって娘になっていって家族になっていく話を描きました。私は映画を始める時に「家族に関する話」が出来たらいいなと考えたんです。学生時代、母に死なれてから、その懐かしさのせいで、監督になると、まず母親の話をさせて欲しいと言ってましたね。それが「ハーモニー」になりました。数年前に父が病気をしましたが、その時の感情が「担保」に繋がりました。」

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ソウル三清洞カフェで会ったカン・デギュ監督の言葉だ。カン監督に「担保」を見て血を分けなかった人々が家族になっていく姿を描いた日本の是枝裕和監督の「万引き家族」が連想されたという話をした。是枝監督は、父の葬儀で初めて会った異母弟と家族になっていく「海街diary」、出生当時の子供が入れ替わっことを後になって知った父が肉親に会って時間を過ごして、初めて育ててきた子供にも、真の父の姿を備えることになるという「そうして父になる」を通じて家族に関する探求を続けてきた。特に「万引き家族」に至っては、現代社会の病弊の原因を家族の解体に求めるとともに、血縁であろうがなかろうが家族という共同体で解決策を模索した。

いくらカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞した映画だとしても、他の作品と自分の映画を結びつける監督はいない。だが、カン・デギュ監督は全く憚らず質問の意図をありのまま善良に受け入れた。

「映画を家族の中で解いていこうとするのが、こだわりだったり釈明というものではありません。様々な話をしていく上でのメカニズムであり、あるいはその根底にある話で解決出来るという考えを持っているということでしょう。たとえばヒューマンドラマを作ろうとするなら、それが主であり、そこに家族の話が入っているんです。彼(是枝裕和)のように、人生に慧眼を持って社会性を持って解決出来なかったが、利己主義が蔓延したこの時期に、家族であること、疎外される人々の話、その人物が家庭の中で成長していく意味、こういうもの解きほぐすことが「担保」の意味だと思います。家族はこれからも常に念頭に置いています。」

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トゥソクとチョンベの仲睦まじい家庭に明るい灯になって温もりを満たしてくれた人はスンイだ。スンイのおかげで三人はより一層格別な家族になった。映画を見た多くの人々の涙を誘う主人公もスンイだ。特に幼いスンイを演じた俳優パク・ソイが映画「担保」の宝物だ。汚れのない演技、計算ではなく、本能的な感性で作られたスンイの表情と話し方と動きは観客を大いに笑わせ、大泣きさせる。ソン・ドンイル、キム・ヒウォン、ハ・ジウォン、キム・ユンジン、キム・ジェファそしてナ・ムニなど他の大人たちは演技が上手なことに定評のある俳優たちだからこそ心配ないが、ややもすると比重の大きい子供スンイの役によって、映画の勝敗が左右されることがあった。

「幼いスンイ役のキャスティングに最も力を注ぎました。撮影直前まで探せなくて悩みました。私には先生格ユン・ジェギュン(助監督をした映画「海雲台」当時の監督であり、「担保」プロデューサー)監督に「見つけられません」と言いました。ユン監督がちょうど「霧散」の子役オーディションで見たが映画が無産に終わって空いた俳優がいるが、あまりにも秀でていると仰るんです。「担保」のオーディションの最後の時間に順序を決めて観ました。塾で学んだような演技ではない本能に近いほど、状況に没頭して上手なんです。繊細な表現も上手で。撮影に入ったらやっぱり上手でした。映画の中で見ると、スンイが一人で電話機を持ってきて、奥の部屋でする独り言シーンがあるじゃないですか、「お母さん、私を迎えに来るんでしょ?」そのシーンの演技をする時も集中してするんですが、この子の言葉を観客が聞くじゃないですか。気持ちで私たちが迎えにに行くんです、そんな気持ちにさせるのが本当に良かったです。」

「優しい」映画のように、ゆっくりとした口調で善良に話す監督なので、子供スンイに対する賞賛は、大人のスンイへと繋がった。

「ハ・ジウォン俳優がまたよく繋いでくれた功績も大きいです。映画は、順番に撮ることができないのに、物語上では幼い頃に全て体験した後、ジウォンさんに繋がるんですよね。幼い頃の演技を見て、自分がそれに合せるんです、先輩らしく、プロらしく。事実ジウォンさんの場合、母に会う延辺シーンが最初の撮影でした。感情が高まったシーンを最初の演技で撮らなければならなかったんです。感情的な準備をしてきても容易ではない状況、撮影前に「このシーンのために音楽を準備しておいたのがあるのか」聞いたんです。MP3に入れてくれました。幼いスンイの演技も事前に確認して、音楽も聴き、絶え間なく努力してくれたおかげで、二人による一人の人物の役割が途切れることなくうまく続けれました。」

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スンイの話はスンイお父さんに繋がった。個人的に笑いを封じたソン・ドンイルの演技が好きだ。人に笑いを与える俳優のもとには悲劇の感受性、正極の演技がある。俳優は正極演技をするが、観客は笑う時に笑い声が大きくなる。ただ面白いんじゃなくて、悲感が内在している時の笑い声は空虚ではなく真実だ。そんな演技が可能なのがソン・ドンイルだ。

「トゥソクの役が出来る俳優、その年齢のスペクトルは広くないです。そのおじさんを表現してくれる俳優が多くないです。候補が多くなかったし、私を含めて、すべてのスタッフがソン・ドンイル俳優が1位ならいいなと思いました。ソン俳優が断るとその次を考えても、まず次善策を考えたくなかったです。消化をよくしてくれると信じていましたが、直接やってみたら相手の俳優をよく支えてくれます。演劇が基本ベースなので、演劇はライブなので、相手のセリフを聞いてから反応するのが上手です。相手の演技に応じて即興的に動く感情と発声表現が変わる俳優、自由自在に動いてました。今回脇役と端役にも演劇を長くした俳優たちをキャスティングしました。オーディションも受けたが、全体の雰囲気の中で、すべての俳優が自然に調和するように、キャスティング時から努力しました。」

会話をすればするほど、なんでこんなに映画が優しかったのか、監督の気持ちが伝わってきた。すべての監督のインタビューで心が伝わって来るわけではないが、むしろ理性を共有されることが多い。

「(キム)ユンジンさんのような場合は、「ハーモニー」の時も見せてくれましたが、信頼出来る俳優です。間違いありません。スンイの母役を演じると言った後、すごく心配していました。観客が自分の延辺訛りを自然受け入れることができるか心配もして。方言の先生と一生懸命練習しました。練習の虫よ、練習の虫、練習ほど自分を見せられるものはないから。短く映っているけど強く見せるために準備をたくさんしてきたんです。私はただ感情の抑制を注文しただけです。こぼさすに入れてほしい、溢れるより込めた方が感情が率直に感じられそうだ、と申し上げましたね。」

「ナ・ムニ先生も僕が久しぶりに作品を制作すると言うと「少し出ても上手く消化してあげる」と、先に仰って下さいました、感謝します。「ハーモニー」の時、二人は他人だったけど、母と娘のように見えたので、映画に役立ったと思います。もっと大きな役割、主導的な役割する時もキャスティングしたいが、恐縮ながらお願いしました。」

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チョンベを演じた俳優キム・ヒウォンに対して申し訳ない気持ちが伺えた。トゥソクは先にチョンベと家族になり、そんな経験があるので、より迅速な判断の下、スンイを家族として受け入れた。映画はスンイが真の家族になっていく過程を見せてくれる。これにより、トゥソクとチョンベが家族になった過程を推察する観客もおり、その過程がなくて惜しむ観客も一部いる。キム・ヒウォン俳優が好きなら、物足りなさが増すかもしれない。

「トゥソクとチョンベの戦士がいません、映画がその多くの話をすべて盛り込めれば、どんなに嬉しいでしょうか。コンテ上には話が全部あります。ある方々は説明が不足していると考えざるを得ないだろう、戦士を知らない人から見て「関係をすべて見せてくれれば感情の役に立ったはずなのに、なぜこのようになったんだろう。」と思うかもしれません。映画は2時間でお見せしなければなりませんから。実はチョンベは事情を持って入隊しました。軍に入って死のうと思ったがトゥソクが助けてくれたのです。命を救ってくれた恩人として、生きていく上では、メンターとしてパートナーとして、家族でなくても、家族のように過ごしている二人です。性格は異なりどたばた、しかしそこから二人の関係は出発して、そのように生きています。すべての人物の背景がすべて説明されると良いが、主人公を中心に解いていくと... 。次は圧縮の醍醐味を活かしてみます。」

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どんな話を渡しても否定的に受け入れず、納得と受け入れの姿勢を見せてくれたカン・デギュ監督。「次は、圧縮の醍醐味を活かしてみる」との回答で「戦士が必須か」と問い返すよりおおらかな心が見えた。家族について語る監督が、世界で是枝裕和一人である必要はない。家族を本当の家族にする何かについての探求が人間性の回復と現代社会の問題への解決策として繋がることが出来るとすれば、私達の感情をもとにした韓国社会の話の中で深まるが、私たちにもっと響くのではないだろうか。カン・デギュ監督が多彩な枠組みを通じて、さらに完成度の高い家族に関する映画的探求を続けていくことを応援する。
出典:Dailian(https://www.dailian.co.kr)

いゃ~、どうでしたか?翻訳に超絶時間の掛かったんですけど…。

素敵なロングロングインタビューですよね。

管理人は存じ上げなかったんですが、ジウォンさんの主演映画「海雲台」と「Duelist」の助演出と助監督もしていたんですね。

という事はユン・ジェギュン監督の愛弟子なんですね。

そして「担保」の話が分り易くて、しかもこの監督の気持ちがよく伝わってきます。

家族愛をテーマにした物語としてなぜ作られたのか良く分かりました。

そして今回記事を翻訳して強く思ったことがあります。

やっぱり名優と呼ばれる俳優さんほど自信家ではないということ。

自身の演技に自信が持てない。自信がないからしっかり練習する。

練習すればするほど没入する。だから結果的に演技が輝くんですね。

そして最後はトゥソクとチョンベの裏話ですが、ちゃんと経緯があったんですね。

確かにそこも表現してほしいけど、映画は2時間ですから…。

何処を削って、何処を表現するのかは監督の腕の見せ所でもあります。

ましてや監督ご自身が温めてきた脚本ですから尚更だと思います。

こんな記事を観たら、本当に「担保」早く観たくなりますね。

早く日本公開されるといいなぁ~。家族皆で観たいです。

kazySUS